国道49号線沿いにある佐原十郎義運の家臣、小田切弾正忠義の創立と伝えられる取上観音。
お堂にさりげなく置かれた『取上観音由来記』によると、創立年代は12世紀後半頃(源頼朝が鎌倉幕府を開設した頃)だろうと思われます。
現在の観音堂は、棟梁・長峯金次郎により明治8年(1875年)から3年を費やし建造されました。
また観音堂は釘を使わない総欅(けやき)造りであり、外側には五十数点の欅の彫刻が飾られております。
<彫刻にまつわる古い伝説の1つ(取上観音由来記より)>
「母が病に倒れて冬のある日、筍を食べたいと申されたので、子供は蓑笠を被り、雪の降るとき竹林に行ったら筍が生いていたので、それを採って病気の母に食べさせたら病が治り親孝行した」
例祭の1月17日と8月17日の夜は、「裸押合い祭」で知られる延命寺住職の読経により参詣が行われ、読経が済むと本堂の供物を参拝者に与えて厄難を祓うそうです。
<取上観音のご利益>
家内安全、学業成就、入学祈願、良縁開運、身上開運、交通安全
●取上観音
住所:新潟県東蒲原郡阿賀町取上
電話:0254-99-1021(阿賀町役場三川支所業務係・阿賀町観光協会)
●延命寺
新潟県東蒲原郡阿賀町石戸643
電話:0254-99-3363
♪参考文献:取上観音由来記 −お堂に置かれた資料−